先祖を大切にするという考えの強い日本では、できるだけ長く個人の法要をつとめようという習慣が残っています。ただし、法要を営む側の人にしても、いつかはこの世を去らなければならない日が訪れます。

核家族化の進んだ現在、これまで法事などをつとめていた人がなくなってしまったとすると、そのあと誰が法要を営んでくれるのだろうか、という問題が出てきます。そればかりか、年月とともに両親の両親、さらにその両親というように、個人を知る人もなくなり、すっかり忘れ去られてしまうという人も出てきます。
そうした場合を考え、常に墓地を清浄に保ってもらい、祖先の供養を引き続いて営んでいただくようお願いするのが永大供養です。永大供養をお願いするには、まとまった永大供養料を納めるのが慣例です。ときには寺院で必要とする仏具などを奉納することもあります。寺院とよく相談されるとよいでしょう。